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海外展開 + 地域接続 + 市場アクセス改善

表題は、当事業所が事業設計の際に用いた概念をキーワード抽出したものです。

急速に変容する国内の市場環境を背景に、構造的問題による内需収縮の可能性が広く指摘されています。外需の獲得は地方都市経済における課題のひとつとなっており、地方企業の事業国際化に対する取り組みには、大きな期待とともに今後さらなる積極性が求められていくものと思われます。
そして現在、国際取引における潮流は「量の充足」から「質への貢献」に移り変わりつつあるといわれています。必然的に今後の事業国際化への取り組みは相手国側と協調した、より互恵的なものにしていく必要があります。つまり「相手国専門家の意見も交え、事業構造を丁寧に分析し成長要素を抽出、適正な収益化に必要となるリソースを再定義し、国外の市場においてどのような相互発展的可能性、相互成長の契機を有するのか、海外側とともに深く考察していくこと」が重要になると思われるのです。

言い換えますと、現在は「比較優位の原則」に基づく資源の最適配分とともに、国境を超えた地方社会と地方企業の持続可能な成長と衡平な発展の実現に向けた、新たなアプローチの創造が求められているのではないでしょうか。

このため、当事業所はかねてより提携しております海外会計コンサルティング企業との協力体制を強化、国内外の地方中小企業の海外展開を「地域(経済への)接続」と、市場参入時における相互「市場アクセス改善」といったキーワードで再構成し、当地北海道において欧州イタリア共和国と日本の互恵関係に基づく相互ビジネス展開支援環境を構築、現地チームとともに事業化いたしました。
これは内外の地方都市間におけるビジネス国際化、リスク分散等の相互支援を通じ地方経済の活性化、地方企業の生産性向上に結びつけることを目的としたものです。

新しい事業領域の開発

一方、地域の雇用と産業を支える中小企業の経営戦略には次世代の事業収益を支える新規事業の開発が必要とされています。しかし今日の国内における新規事業の開発は「他業界、異分野への進出」といった単純方向に流れがちです。そして単独で成熟する国内市場で異分野に後発参入し、軌道に乗せるというのは容易ではありません。

残念ながらこの課題に対し簡単に答えを出せる方法などありません。しかし仮に新しい事業領域として外需の獲得を設定するのであれば、やはり国際化戦略は有効な手段です。幸いなことに日本国内も、欧州およびイタリアも高い技術力を有する中小企業が非常に多く、双方ともに提案理解力に優れた市場です。そして海外事業展開の適否に、現在の事業規模そのものが問われることなどありません。

国際化を伴う事業領域の開発は内外の強い関係基盤に依拠します。互いの価値観への信頼と尊重、そして相互評価に基づく関係の構築、管理、およびその活用は長期的価値の実現に向け不可欠な要素となります。海外側との相互支援環境を事前構築し、必要に応じ双方の地域連携も活かしつつ、共有された事業課題を相互協力の精神に基づき処するならば、国際化に取り組む国内外の中小企業、事業者、そして地方社会に対し、国境を超える普遍性、そして普遍的であるからこそ時勢に流されることのない長期的価値と利益を生み出すことが可能となります。

であるならば、必要となるのはこうした要請を支え続ける基盤です。

事業開発(Business Development)系のブティックファームとして、私たちはこのイニシアティブが今日の地方中小企業の経営戦略に新たな試みとビジョンをもたらせるものであることを願ってやみません。
また欧州、およびイタリア共和国にリードラインを持つ事業者として、「地方企業の海外展開支援を、海外の人々とともに」力強く進めてまいります。

今後について

取り扱う案件の規模を競いあうのではなく、クライアントの皆様が考えるビジネスの「方向性と深さ」を基盤からしっかりと支えていく事業内容を実現させるために。
身の丈を超えた提供サービスの内製化に拘泥するのではなく、高い専門性を要する領域は外部識者に委ね、経済性と機能性の両輪で良質な支援を継続的に提供していくために。
今後も国内外事業者、専門家、関係機関との連携を深めてまいります。

なお当事業所は相互連携体制の強化と情報資源の共有と一元化を目的として、イタリア共和国公認会計事務所 Studio Savia 代表会計士 エンリコ・サヴィア氏を上級顧問として、また同国会計コンサルティング企業 ABSV Consulting S.r.l. ディレクター ファビオ・サヴィア氏を顧問兼 Regional Advisorとして招聘。当事業所代表、阿部はオブカウンセルとして Studio Savia に参画しておりますことをご報告申し上げます。

どうぞよろしくお願いいたします。

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